ニコン公式サイト参照:https://nij.nikon.com/products/lineup/z_cinema/zr/
ついにニコンからZRが登場!プロの動画機として性能は本当に十分?
《登場人物》
ニコ爺:カメラに詳しい解説好きの年配者。ニコンの豆知識をちょこちょこ挟む。
名無しくん:カメラ中級者。ニコンのZRがやたらと話題になっているため気になっている。
ZRの映像クオリティー
NikonのZRがめっちゃ話題になってるけど、あれ何がそんなにすごいんだ?正直、REDと組んだってだけでよく分かってないんだよね。
お、君も気になったか。ZRはNikon初のシネマカメラだ。なんと言っても最大の特徴は、Z6IIIと同じフルサイズセンサーにも関わらず6K/60p 12bitでR3D NEというREDと同じRAW動画が撮れる 点だ。しかもそれがあの小さなボディで内部収録できる。こんなカメラはこれまで無かった。Log3G10やREDWideGamutRGBにも対応してるから、映像制作のワークフローが一気にプロ仕様になる。
あのREDのカラーサイエンスがNikonのボディでそのまま使えるって、冷静に考えてやばいな。
そうだ。しかもR3D NEの他にも、N-RAW、ProRes RAW HQまで内部収録できる。ダイナミックレンジも15ストップ以上あるから、白飛びや黒潰れにもかなり強い。REDブランドが背後にあることで、映像業界的にも「信頼できる」って印象を与えるのが大きい。REDはシネマカメラ業界の象徴だからな。Nikonがその技術を使ってコンシューマー向け製品に落とし込んだというのは、カメラ界の歴史的に見てもすごいことだ。
なるほど。REDのブランド力があるからこそ、映像業界の人も含めて盛り上がってるんだな。
その通りだ。REDはハリウッド映画の現場でも定番のブランドだからな。カメラマンが「REDを使う」って聞くと、それだけでテンションが上がるらしいぞ。ZRがそのREDの技術を正式に使えるってのは、映像制作界隈じゃ相当インパクトが大きい。
ProRes 422とかH.265の画質はどうなん?
ProRes 422は4:2:2で6K/30pまで。H265は6K/60pまで撮れるけど4:2:0に落ちる。ただしここもRED監修のイメージングレシピを複数揃えてるから、撮って出しでもビビるくらい良い画が撮れる。仕様上の欠点を工夫でカバーしている点が実にNikonらしくて抜け目がないな。
でもオープンゲート録画はできないんだろ?PanasonicのS9でもあるのに。
確かにそこは惜しい。ただファームアップで対応する可能性はゼロじゃない。REDの技術が入ってるから、今後の展開は期待できる。
価格・スペック
ああ、アメリカだと2199米ドルだけど、日本だと戦略的に30万円を切ってきてるな。CanonのC50が3899ドル、SonyのFX3が4098ドルだから、半額近い価格で勝負してきたわけだ。
え?他と比べてもそんなに安いんだ!それでスペック的にはほぼ同等?
むしろ部分的には上回る部分もあるくらいだ。例えば世界初の32bit float音声記録、OZOオーディオによる5種類の指向性パターン、最大7.5段分の手ぶれ補正。さらにファンレスのマグネシウム合金ボディで、防塵防滴性能もZ6III並み。
そのファンレスなんだけどさ、馬鹿デカい容量のRAW動画撮るのに排熱性能は大丈夫なの?熱停止とか熱暴走しない?
そこ気になるよな。実際のYouTuberのレビューではテキサスの炎天下でもオーバーヒートしなかったって報告が出てる。しかも連続録画時間も1時間以上安定していけるってテスト結果が出てるんだ。まあニコンは昔から放熱性能は本当に優秀で、まさに“熱に強いNikon”って感じだな。炎天下の撮影だと私のほうが先にバテるくらいだ。はっはっは。
あとさ、32bit float録音って何がすごいの?
お、いい質問だ。32bit float録音は、基本的に音割れを防止できる機能だと思ってもらえれば大丈夫だ。大声だろうが小声だろうが、後で編集でレベルを調整できる。だから現場で「音が割れた!取り直し!」って事態が激減する。NokiaのOZOオーディオも搭載されているから、それと組み合わせればステレオ、指向性、全方位まで切り替えできる。音声面でも小型シネマ機の中では最強クラスだぞ。
そうなんだ。映像機材って映像ばかり注目されるけど、音声の失敗は致命的だからな。ZRはそこをちゃんと抑えてきた。
サイズ・取り回し
驚くほど小さいし、厚みも薄い。そして540gとかなり軽い。フルサイズ機としては最小クラスの部類だな。
ああ、このコンパクトボディに4インチモニターが搭載されていることもあって、モニターはかなりインパクトがある。正直他のカメラには戻れなくなるくらい快適だな。
そこはちょっと妥協がある。ZRはCFexpress Type BとMicroSDカードだ。シネマ機においてデュアル収録でバックアップができないのは痛いって声も多い。だからプロの現場で使うなら、外部レコーダーやSSD収録を組み合わせるのが前提になるな。MicroSDは小型軽量で便利だけど、動画撮影では書き込み速度が遅いし信頼性も低いから使うことは無いな。まあ、そこはZRの割り切りポイントだな。
あとはmicro-HDMIの部分か。ここは大丈夫なのかな?
まあ、ここも割り切りポイントだ。クライアントが立ち会うような現場で使用するにはmicro-HDMIは心配だけど、ワンオペ撮影なら何の問題もないと思うがな。
なるほど、そういうところを割り切ってコストを抑えてるのか。
その通り。逆に言えばこういう取捨選択をしないと、ここまでの価格破壊を実現できないわけだ。
静止画性能
静止画はどうなの?Z6IIIと同じセンサーらしいけど。
静止画性能も普通に高い。ただしメカシャッターはなくて電子シャッターのみだから、ローリングシャッター歪みはZ6IIIよりは出るな。とはいえ速い動きもの以外の撮影なら、普通にZ6III並みの性能を持っている。
うむ、EVFがないから写真メインならZ6IIIやZfのほうがオススメだな。ZRはあくまで動画ユーザーに向けたカメラだからな。
結局ZRは買いなのか?
てか、Nikonがシネマ機を出したって結構すごい話じゃない?
まさにそこがポイントだ。Nikonは長らく「写真のメーカー」ってイメージが強かった。動画もZシリーズで力を入れ始めていたが、ついにREDと手を組んで動画市場に本気で殴り込んだというわけだ。これは単なる1機種の話じゃなくて、今後の展開を示す布石なんだよ。将来的にZRの上位機とか、プロの制作プロダクション向けカメラが出てくるかもしれん。
そうだろう?ミラーレスの歴史を見ると、Nikonは正直最初は出遅れた。だがZ9で流れを変え、Z8で評価を固め、その後のカメラで静止画市場をどんどん取り返してきた。そんな中、満を持してZRで新しく動画市場に挑戦するというわけだ。まさにかつて一眼レフでCanonと双璧だった時代を本気で取り戻しにきた感じだな。君がZRを買うってことは、その歴史の最初の一歩に立ち会うことになるわけだ。
はっはっは、カメラはスペックだけじゃない。こういった“物語”を持った機材を選ぶのも楽しいもんだ。
よし、じゃあ君がZRを手に入れたら、私に最初の映像を見せるんだぞ。君の腕とこのカメラの力、両方見てやろうじゃないか。
※会話の中には一部事実と異なる内容が含まれている場合がありますのでご注意ください。
Nikon ZRに関するFAQまとめ
Nikon ZRはどんなカメラですか?
Nikon初のシネマカメラで、REDと共同開発されています。フルサイズセンサー搭載で、6K/60p 12bitのR3D NE RAW動画を内部収録できるのが最大の特徴です。REDのカラーサイエンスをNikonボディで利用できる点も大きな魅力です。
Nikon ZRはどの記録フォーマットに対応していますか?
R3D NEに加えて、N-RAW、ProRes RAW HQ、ProRes 422、H.265に対応。ダイナミックレンジは15ストップ以上で、プロの映像制作に十分な画質を提供します。
Nikon ZRの価格はいくらですか?
米国では2,199ドル、日本では30万円を切る価格設定です。同クラスのCanon C50(3,899ドル)、Sony FX3(4,098ドル)と比べて半額近い価格で競合しています。
Nikon ZRの音声面の特徴は?
世界初の32bit float録音に対応し、音割れを防ぎます。さらにNokiaのOZOオーディオを搭載し、5種類の指向性パターンを選択可能。小型シネマ機としては音声面でも最強クラスです。
Nikon ZRの放熱性能や録画時間は大丈夫?
ファンレス設計ながら、テキサスの炎天下でもオーバーヒートしなかったというレビューがあります。連続録画も1時間以上安定して可能で、Nikonらしい高い放熱性能を誇ります。
サイズや重量はどのくらいですか?
540gの軽量ボディで、フルサイズシネマ機としては最小クラス。4インチモニターも搭載しており、取り回しやすさと視認性を兼ね備えています。
記録メディアは何が使えますか?
CFexpress Type B + MicroSDカードのデュアルスロットです。ただしMicroSDは信頼性が低く、プロ用途では外部SSDやレコーダーと併用するのが現実的です。
静止画性能はどうですか?
Z6IIIと同じセンサーを搭載し、静止画性能も高いです。ただし電子シャッターのみで、ローリングシャッター歪みは出やすく、EVFも非搭載です。写真メインならZ6IIIやZfが推奨されます。
Nikon ZRは買いですか?
30万円以下という圧倒的なコストパフォーマンスで、映像・音声性能ともに業界トップクラス。NikonがREDと組んで動画市場に本格参入した歴史的な製品であり、動画制作者には強くおすすめできます。
この記事を読んだ人は他にもこんな記事を読んでいます!
投稿: 2025年9月18日
EOS C50は小規模の映像制作現場に最適なカメラ […]
投稿: 2025年9月13日
ついにニコンからZRが登場!プロの動画機として性能 […]
投稿: 2025年5月18日
EOS R5 Mark IIとニコンZ8はほぼ互角 […]
投稿: 2025年5月3日
EOS R5 Mark IIはR5の不満点をきめ細 […]
投稿: 2025年4月26日
α6400は初心者にとってコスパ十分!今買っても後 […]
投稿: 2025年4月19日
Z5IIはZ6IIIと比べても見劣りしない高性能フ […]
投稿: 2025年4月12日
Z5IIはZ6IIと比べても性能が良いコスパ抜群の […]
投稿: 2025年3月29日
EOS R50 VはVlogやYouTubeを始め […]
投稿: 2025年3月22日
α6700とα6400の違いは何?コスパで選ぶなら […]
投稿: 2025年3月14日
Z30のEVF無し問題は背面液晶で十分、手ぶれ補正 […]
ニコ爺です。色々なカメラが好きだけど、なんだかんだでニコンが一番好きです。